2019-03-10 赤黒い花 この怒りをどこで蓄えたのだろう 気づけば腹に満ちていたのだ 膝から見上げる猫の金目銀目 無理に名前をつけられぬ 飛べないおもりのような 理不尽につぶされる直前のカエルのような 潰されたカマキリの腹からまろび出る回虫のような 跳ねくりまくるる釣り上げられた魚のような しとどに私を濡らしたのだ それは地へと縛り付けるメスの血だ